健康一口メモ1月号『低温熱傷(低温やけど)とは?』を掲載いたしました
低温熱傷(低温やけど)とは?
Ⅰ.“やけど”は どんなケガ?
やけどは医学用語(いがくようご)で熱傷(ねっしょう)といい、ヒフや粘膜(ねんまく)が主に熱(ねつ)で傷害(しょうがい)されたケガです。やけどの重症度(じゅうしょうど)は温度と接触(せっしょく)時間(じかん)によって決まります。高い温度、長時間(ちょうじかん)の接触ほど、深く重症(じゅうしょう)になります。熱が高温なら短時間の接触でやけどになりますが、短時間の接触では問題にならない44℃~50℃程度でも長時間 接触しているとやけどになり、これを低温熱傷(ていおんねっしょう)といいます。
Ⅱ.“低温熱傷(ていおんねっしょう)”の原因は?
低温熱傷の原因は、湯たんぽや電気あんか、電気毛布、使い捨てカイロなどによるものが多い印象です。下腿(かたい)(膝から下)や足に多くみられ、寝ている時や体が動かせない時にケガをすることが多いです。
Ⅲ.“低温熱傷(ていおんねっしょう)”の症状(しょうじょう)は?
やけどは浅い方から深い方へ、Ⅰ度(赤くなりヒリヒリする)、Ⅱ度(水ぶくれやただれ・出血(しゅっけつ)があり、痛い)、Ⅲ度(白っぽく、硬(かた)く、痛みがない)と重症度(じゅうしょうど)が分けられます。気がつかずに長時間熱に接してしまうため、低温熱傷は深いやけど、Ⅲ度となりやすいです。痛みを感じる神経(しんけい)が熱で傷害(しょうがい)されると、深いのに痛みがなくなります。痛くないからと、軽く考えないようにしましょう。
Ⅲ.“低温熱傷”になったら?
なるべく早く医療(いりょう)機関(きかん)で診察(しんさつ)を受けることをおすすめします。重症ではなくても、正しく管理できないとキズが化膿(かのう)することがあります。診察までは、石けんやボディソープの泡(あわ)できれいに洗い、水道の流水で十分にすすぎ、清潔(せいけつ)なガーゼなどで保護(ほご)しましょう。小さな低温熱傷でも、何ヶ月も治らないことや、手術になることも珍(めずら)しくありません。こじらせる前に皮膚科や形成外科の専門医を受診(じゅしん)しましょう。
Ⅳ.“低温熱傷”を防(ふせ)ぐには?
同じ体の部位を、暖房(だんぼう)器具(きぐ)に長時間触れないようにしましょう。寝る前に湯たんぽは布団から出す、電気製品は電源(でんげん)を切るなどしましょう。